【アーティスト派遣】井野小オリジナルワークショップの報告

2012年10月5日、井野小学校にアーティストの宮田篤さんと笹萌恵さんを派遣し、6年生に向けてのオリジナルワークショップを行いました。

タイトルは《きおくのはたをおく》。子どもたちそれぞれが、学校で過ごした、特別じゃないけれど大切な日常の記憶を短い文章に表し、独自のデザインで1文字ずつ旗にします。

 井野団地を活動拠点とする宮田さんと笹さんにとって、団地の中にある井野小学校は何かと縁の深い場所。子どもたちから、姿を見かけたことがある、図書室に定期発行している漫画を読んだとの声も挙がりました。

ちょっとした言葉遊びを手がかりにする普段の制作活動と同じように、今回の授業のタイトルも「記憶(きおく)」と「旗(き)を置(お)く」が洒落になっています。なるほど!と納得顔の先生と生徒たち。笹さんの小学生時代の思い出を表した作例を示してから、制作の手順をデモンストレーションしました。

 

 

1人の男子生徒の好きな給食メニュー「コーヒー牛乳」を題材にしたところ、6年生ならではの連帯感で次々と意見が飛び出し、できた文章は『コーヒー牛乳さいごが甘い』。牛乳に入れたコーヒー味のもとが底にたまって、最後は味が濃くなるのだとか。紙パックの形やコーヒー牛乳の色、飲んでいる自分の顔など、言葉にならなかった要素が文字のデザインのヒントになります。

 

そうした記憶の断片を、各自ワークシートに書き出してみます。が、ささやかな思い出ほどすぐには浮かばず、具体的なイメージを思い描きつつ簡潔にまとめるのは、一筋縄ではいかないようです。それでも、キーワードで出した出来事について詳しく尋ねれば明るく答えてくれる子どもたち。講師と先生、スタッフとで個別に話しかけながらサポートするうち、だんだんと文章が形作られていきました。

 

できた文章を何人かに発表してもらい、文字のデザインを一緒に考えてみます。出来事から連想される“色、かたち、きもち”を材料に、子どもたちの意見を聞きながら、黒板に再現していきました。

 

全員で発想の練習をしたあとは各自デザインの計画をワークシートにスケッチ。文字の形にイラストや音のイメージを加えるなど、前段階とはまた違うセンスとユーモアが発揮されていきました。発想を組み立てて表現する力はさすが6年生!

 

制作指導はこのあと先生方が引き継ぎ、最終的に、全員の連旗を教室に飾るインスタレーションへと発展します。平面から空間へ、個々の創作活動から全員の協働作業へ、作品とともに子どもたちの気持ちがどのように変化するか、気になるところです。

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